相続登記(3)|大阪市淀川区の白石司法書士事務所
新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
当事務所は本日より通常営業となりますので、当ブログも早速更新していきたいと思います。
それでは、相続登記シリーズ第3弾として、相続登記に必要となる書類をご案内致します。
お客様の事例に応じてケースバイケースで必要書類は変わってきますが、ここでは必ず必要となるものを中心にご案内していきたいと思います。
なお、全ての書類につき各1通必要です。
(1)被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本
相続関係を確定させるため、「亡くなられた方の出生~死亡の記載がある戸籍謄本」が全て必要となります。
誰しも出生した際には親の戸籍に入り、その後婚姻や転籍等に応じて新しい戸籍謄本が作成されていきます。
そのため、まずは死亡時の戸籍謄本を取得し、そこから遡っていくという作業が必要になります。「原戸籍(はらこせき)」や「除籍」という用語を耳にされる方も多いかと思いますが、これは遡った際に取得出来る戸籍謄本の種類を指します。
現在はマイナンバーカードがあればコンビニでも取得出来る戸籍謄本ですが、原戸籍や除籍は市区町村役場でしか発行していないため、本籍地によっては郵送請求により取得します。
(2)相続人全員の現在の戸籍謄本
(1)の戸籍謄本で、被相続人の親族のうち、誰が相続人にあたるかが確定します。
そして、相続人が健在であり、相続関係から除外されていないことの証明として、相続人全員の戸籍謄本が必要となります。
この戸籍謄本は、現在の分のみ必要となります。なお、被相続人の戸籍謄本に相続人の現在の記載が含まれている場合(例えば父が亡くなり、未婚の子が父の戸籍に属している場合など)は、兼用することが出来るため、別途追加で取得する必要はありません。
(3)被相続人の住民票除票 または 戸籍の附票
不動産の名義を取得した際に登記簿に記載されるのは「住所」と「氏名」です。
一方、戸籍謄本において相続関係は証明できますが、そこには「本籍地」「氏名」の記載しかなく「住所」の記載がありません。
そのため、戸籍謄本だけでは、登記名義人と戸籍謄本上の被相続人が同一人物であることを証明できないということになります。(同姓同名の人がいる場合を考慮し、氏名の一致のみでは同一人とみなされません。)
同一人であることを証明するためには「住所」と「本籍地」の紐づけが必要となり、その役目を果たすのが「住民票の除票」または「戸籍の附票」となります。
相続時における「住民票の除票」とは、死亡記載のある住民票のことです。亡くなった際の住所地の市区町村役場で取得出来ます。取得時には「本籍地入り」の指定が必要です。
「戸籍の附票」とは住所の履歴のみが記載されている証明書です。こちらは本籍地の市区町村役場で取得出来ます。
(4)名義人となる相続人の住民票 または 戸籍の附票
(3)でご案内したとおり、登記簿に記載されるのは「住所」と「氏名」ですので、名義人となる相続人の住所を証明する書面として必要となります。
こちらも住民票の場合は取得時に「本籍地入り」の指定が必要です。
(5)相続人全員の印鑑証明書(※遺産分割協議をする場合のみ)
相続の登記をする場合は法定相続分の通りに登記をするか、遺産分割協議をするかの2パターンがあります。
①法定相続分とは?
民法の規定により定められている相続分です。被相続人の死亡と同時に当然に決定される相続分で、この相続分に従って登記をする場合は、印鑑証明書が不要となります。
②遺産分割協議とは?
相続人全員で合意をすれば、法定相続分を無視して遺産の分配をすることが出来ます。この合意のことを遺産分割協議と言います。
法定相続分を無視するということは、もらえる遺産が増える人もいれば減る人もいる、ということになります。
そのため、きちんと遺産分割協議がなされたということを証明するために、遺産分割協議書という書面を作成し、相続人全員の署名と押印(実印)が必要となります。また、押印が実印であることを証明するために、印鑑証明書が必要となります。
以上、役所で揃えるべき書面を中心にご案内致しました。
役所が1ヶ所で済む場合はそれほど面倒でもないのですが、本籍地を色んなところに移動されている方などは、戸籍謄本の取得に根気が必要です。
当事務所では印鑑証明書の以外の全ての書面は取得の代行が可能です。
別ページでご案内している報酬額には、取得代行なども全て含んだものとなっており、追加報酬はありません。
また、白石司法書士事務所では大阪・淀川区のみならず、全国どこの物件でも相続登記のご依頼を受け付けております。
お悩みのお客様は是非安心してご依頼下さい。
少し長くなりましたので、今日はこのあたりで。
次回はこの他の必要書類や、少しイレギュラーな場合もご案内したいと思います。